ブックタイトル20130111-0107デジタル保存版

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概要

20130111-0107デジタル保存版

 パチンコ業界が「特殊」であるとは思わない。いや、ほかのあらゆる団体がそれぞれ専門特化し特殊であるのと同程度には、「特殊」であると言えるだろう。 一個人、一企業が、いつも被災地のことを考えていることはできない。だが、業界としてどうあるべきかを考えたとき、被災地と、どう関わっていけるのかというテーマは前景化する。なぜなら、被災地を知り、何ができるのかを考えることはすなわち、日本社会を知り、社会とどう関わっていくのかを考えるという営為に直結するからだ。被災地との関わり方が、業界、企業、そして個人の、日本社会、そして地域社会との関わり方を、端的に表している。 そしてパチンコ業界はこれまで、ほかの業界に引けをとらず、被災地の復興に尽力してきた。 年初にあたって本日付より3日間、福島県南相馬市、宮城県石巻市、岩手県大船渡市と、被災した3つのエリアをレポートする。※※※▼小高区が「警戒区域」から「避難指示解除準備区域」に 福島第一原子力発電所のある双葉郡と市境を接する南相馬市は、市内に国境線にも似た規制線が敷かれ分断されている。市は北から、鹿島区、原町区、小高区と3つの区に分かれているが、ほぼ小高区に相当するエリアが規制線によって切り取られてきた。 南相馬市南部のこのエリアは、震災発生後これまで、住民でもまったく立ち入ることのできない「警戒区域」とされてきたのだが、昨年4月16日より、空間線量の多寡により「避難指示解除準備区域」、「居住制限区域」、「帰宅困難区域」の3つの区域に再編された。「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」では、宿泊は依然として禁止されたままだが、日中の一時帰宅は自由にできるようになった。一時帰宅できるようになった住民の数は3979世帯1万3256人にのぼる[2012年4月17日・河北新報]。区域内の電気はおおむね復旧したが、上下水道の復旧にはまだ時間がかかり、がれきの処理と除染はこれからの作業となっている。 居住することは許されていないため、区域内に住民の姿はほとんどなく、かつ誰でも自由に立ち入ることができるようになったため、治安の悪化が懸念されている。また、除染がほとんどすすんでいないため、実際の放射線量は非常に高いと、地元紙は報じている。▼原町区のホールは軒並み非常に高い稼働率 小高区のすぐ隣の原町区では、パチンコホール6店舗が営業をつづけている。同エリアを対象とする編集部による稼働調査は、前回2012年3月2日以来、およそ9カ月ぶり。今回の同年11月23日に実施した調査では、『つばめザ・ビーム』と『ニラク南相馬原町店』、さらに『ダイナム原町店』の店舗稼働率が7割前後、『ダイエー原町店』でも6割弱と、非常に高くなっていた。しかも、『つばめ』、『ニラク』、『ダイナム』の3店では、4円パチンコの稼働率が7割台となっており、低貸玉に偏っているわけでなかった。 店舗稼働率が、『ダイナム』52.7%、『ニラク』43.3%、『つばめ』39.0%となっていた前回の稼働調査と比べ、今回の調査では、稼働率が大幅に上昇していた。 被災地には店内の装飾物を「がんばろう東北」、「がんばろう福島」など、「がんばろう○○」の文言で統一しているホールが多い。ホールで元気づけられている住民が多いために各店舗の稼働率は回復したと、思いたい。(平)掲載内容の無断転載、転用禁止。内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。Copyright(C)2013 Vision Search Inc. All Rights Reserved.