ブックタイトル20121109-1105デジタル保存版

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概要

20121109-1105デジタル保存版

女性客を誘引する手段は優しげな告知の紙面表現から男性に比べ圧倒的に市場参加率が低い女性ユーザー層の獲得に向け、ホールでは様々な取り組みが見られる。完全禁煙や各台計数機はその一環で、冷え性対策の膝掛けは当然、アメニティグッズまで用意する店舗もある。さて今回は、女性に好まれやすいカラーリングの見地から、効果的なチラシ広告や告知を検証してみた。女性に好まれる色と好まれるホールのセンス事例は大手ホールチェーンのチラシ・広告と思われる告知だ。明確に女性を意識した配色と、獲得したい女性層へのメッセージである。その色彩のニュアンスも非常に適切であり、視認性は高い。そこで女性が好む色彩を列挙してみた。●その代表色はピンクとオレンジ●あらゆる年代に好まれるものはピンクや薄い茶色、薄い紫●基本は明度の高い色●年代が上ると明度の低い暖色系が好まれる●寒色系だとブルーよりグリーン寄り以上が一般的に好まれるものとされる。それでは具体例を見ていこう。1の画像はショッピング感覚で景品コーナーをアピールするのも秀逸だが、紙面の暖色系の淡い色彩がそれに誘導しているようにも見える。また花のイラストも女性に対してのメッセージ性が感じられる。2は男女カップルのユーザー獲得を目論む構成だろう。何かと内向きな娯楽とされる遊技だが、紙面の青い空の開放感も、その軽快さかつ清潔感でネガティブなイメージを払拭しようとしている。3は明らかに主婦層向けだ。日常から非日常空間への逃避を勧めるようにも見えるが、それよりパチンコでリフレッシュして、また新しい日々への充実感を感じてほしいと伝えたいようだ。女性の日常を読み解けばその集客の助力となるさて、一般的に女性は男性に比べ色彩を判断する感覚が敏感とされているが、それは科学的見地からも明らかなようだ。米国のある心理学教授の研究では、「色を判断する能力、すなわち、それがどんな色で、その色にどんな意味があるのか、説明する能力は、はるかに女性のほうが優れている」と述べている。その原因は1人類の進化的適応に由来するとされ、狩猟採取生活を送っていた太古まで遡ると言う。「男性は狩猟で動体を捉える視力が発達し、女性は採取で植物や木の実など、有益か有毒か、微妙な色合いを判断する観察眼が求められたから」と続ける。ともあれ、女性は男性が思うより色彩に関しては繊細だと思われる。また日々の生活の中での、色へのこだわり、それをチョイスし、ファッションや日常生活にあしらう喜び、これは男性の想像以上に敏感であり、それを求めて止まないものなのだろう。さて、女性層を捉える告知・広告を作成するには、その志向がどんなものか把握していなければならない。それを探るには、女性目線で検証してみることも手段のひとつだ。どんな女性向けの商業施設でもかまわないが、足を運んで頂きたい。百貨店等の1、2階あたりが適切か。その配色、商品の陳列、どんな動線でそこに導こうと画策されているのか、それを読み解くことも、他店より女性客を獲得する一歩となるのでは。(高)23掲載内容の無断転載、転用禁止。内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。Copyright(C)2012 Vision Search Inc. All Rights Reserved.