ブックタイトル20120601-0528デジタル保存版

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20120601-0528デジタル保存版

A R E A R E P O R T 2012年05月30日(水曜日)2/12●エリアレポートR EPORT全国でも有数の規模と密度でホールと遊技機が集積する大阪・ミナミの千日前市場に、1000台クラスの、しかも全館禁煙の完全新築店舗を投入する――。計画の話はずいぶん前より出ていたが、本年3月に『マルハンなんば新館』が実際にオープンするまで、どこか半信半疑だった。関西初となる1000台クラスの全館禁煙店舗の店内へと足を踏み入れたとき、マルハンの大胆な決断と実行力にあらためて感服させられたことが、鮮明な取材体験として印象に残っている。そのマルハンが今度は、キタに進出しようとしている。※※※キタ、すなわち大阪駅/梅田駅は、▼大阪市北区大阪・梅田主要店舗の稼働状況大東洋のホームグラウンドへマルハン進出を予定大阪・梅田関西最大のターミナルである。JRでは、大阪環状線と東海道線、東西線(片町線あるいは学研都市線)の乗換駅であり、福知山線や各方面への特急列車の始発駅となっている。また、分譲住宅の開発と鉄道網の整備をセットで進めることにより、関西に“郊外”という生活様式をもたらした阪急電鉄が戦後、ヨーロッパのターミナル駅をモデルに梅田駅を拡張して以降、キタの北東の一画には、阪急独特の「宝塚的」とも言えるハイソな雰囲気が持ち込まれた。地下鉄では、梅田駅、東梅田駅、西梅田駅間の乗換えが可能であり、さらに姫路まで乗り入れる阪神電車も、梅田を東端のターミナルとしている。ちなみにJRのみが駅名を「大阪駅」とし、他の各路線は「梅田駅」となっている。※※※梅田において店舗をドミナント展開し、エリア内での圧倒的なシェアを独占していたのが、大東洋グループである。同グループの事業所は、梅田、十三、千日前(難波)の3カ所に分散するが、本社があり、ホームグラウンドと言えるのは梅田である。梅田の『大東洋』では、『東通り店』、『本店』、『梅田店』、『HEP通り店』の4店舗でパチンコ1454台、パチスロ394台、合計1848台の遊技台を擁している。“地域一番店”の利点として、低貸営業の導入には消極的であり、『本店』へ1円パチンコ88台が導入されたのは、つい最近の本年4月25日のリニューアルにおいてであった。遊技産業健全化推進機構が公開している「機構の主旨に賛同したホール」リストによれば、『マルハン梅田店』が進出を予定している場所は、小松原町4番16号。ボウリング場やカラオケ、アミューズメントコーナーのある「ラウンドワン梅田店」や大型ディスカウントストアの「ドン・キホーテ梅田店」の入居するビルの地下1階と地下2階となっている。すぐ北には「HEPFIVE」や「HEPNAVIO」といった阪急系列の商業施設が並び、その西には梅田では数少ないアーケード商店街「阪急東通商店街」が伸びる。※※※このエリアでは昨年5月、JR大阪駅の改装に合わせて建設されていた「大阪ステーションシティ」が開業した。大阪へは初進出となる「三越伊勢丹」やファッションビル「ルクア」がオープンし話題となった。だがこの施設のオープンは、大阪/梅田再開発プロジェクトの全体から見れば、第一期工事の完了という程度の区切りに過ぎない。北ヤードの「グランドフロント大阪」の開業は2013年春が予定されており、北ヤードの西側の再開発は、計画の策定でさえ、まだこれからである。阪急百貨店のグランドオープンは11月下旬、阪急梅田駅改装の完成予定は2015年までかかる。大阪/梅田の再開発は1990年代後半に始まったのだが、2000年代を通して、さらに現在まで、絶えずどこかで工事が行われているという状態がつづいている。※※※マルハンのキタへの進出は、地元のホール企業にとっては危機感を抱かせるものでしかないだろうが、競争によって環境が活性化するだろうと歓迎する地元のパチンコファンも多いのではないか。キタの工事はいつまでも終わらない。だがそれでも「大阪ステーションシティ」の開業など、着実に工程をこなしている。大阪はさらに変わりつつある。(平)掲載内容の無断転載、転用禁止。内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。Copyright(C)2012 Vision Search Inc. All Rights Reserved.