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A R E A R E P O R T 2011年08月01日（月曜日）2/9●エリアレポートR EPORT輪番休業がもたらすものは何か＜その1＞東京都港区・新橋の一例オフィス街ならではの施策土日祝日輪番休業新橋といえば“サラリーマン”の街として全国的にも知名度が高い。事実、「ヤクルト」「電通」「富士通」「資生堂」「ソフトバンク」など並み居る一流企業が本社を構え、所在する中小企業も相当な数に上る。ゆりかもめ開通以降は、お台場や有明へ向かう際のアクセスポイントとしての機能性を備え、子供や女性などの姿も割合目立つようになったが、都内随一のオフィスエリアとしての性質に変化はなく、サラリーマン相手の飲食店がひたすら多いこと以外に、街としての特徴は薄い。サラリーマンの絶対数に応じてパチンコ店の数もそれなりに多く、駅前周辺には中規模店が立ち並ぶ。昼間の集客は決して高くはないが、夕方以降は帰宅途中のサラリーマンで賑わいをみせる。そうした、オフィス街ならではの稼働傾向が顕著な新橋にあって、このほど輪番休業に関しても“ならでは”の施策が採られた。「土日祝日休業」である。一般であれば、もっとも集客が望める休日に、新橋エリアのホールは軒並み輪番休業を行うという。その意味と成果について、検証調査を行った。※※※今回、調査に当たったのは新橋駅前周辺の主要５ホール。いずれの店舗も、土日祝日に特化した輪番休業を採用している。これは暗に、同エリアにおける休日の集客状況と利益率の低さを示唆しているわけだが、平日と比べて、その落ち込みは具合はどの程度のものなのか。編集部では７月２８日（木）と３１日（日）に、新橋エリアのホール調査を行い、その集客状況を比較した。２８日の集客状況は次ページの表１に示す通り。昼時間の全体稼働率は３０％前後と極めて低い。しかし、夕方以降のコアタイムを迎えると各店舗の稼働率は概ね２～４割上昇する。稼働傾向としては、マックスタイプもしくは継続率の高いミドルタイプに人気が集中し、短時間での大量出玉を求めるスーツ姿のサラリーマンが客層の９割を占める。３１日の集客状況は同じく次ページの表２に示した。昼時間における全体稼動率は約４５％。とりわけ『新橋ＵＮＯ』『新橋ＴＯＰＳ』の２店に関しては、平日に比べ落ち込むどころか、まずまずの高稼働と言っても差し支えのないデータが確認された。輪番休業のメリットとして挙げられるのが、競合店休業の際に発生する“浮遊客層”の引き込みである。３１日は、新橋エリア最多の設置台数を誇る『ビックディッパー』が輪番休業を行った。そのため、徒歩２～３分圏内に立地する『ＵＮＯ』や『ＴＯＰＳ』の稼働に底上げ効果がもたらされたとは、一概には言い難いが、結果的に少なからず影響が及んだという見方もできる。※※※サラリーマンありきの特異な地域構造であるが故に、新橋エリアのホールから“共同体意識”が強く感じられる。新たな営業形態を打ち出して地域に風穴を空けようと試みる独自性のある動きはみられず、店舗間に明確な対立構図は存在しない。一律的に等価店は少なく、パチンコはもとよりパチスロでも５．５枚や６枚交換というスタイルを地域の不文律としていまだ保持しており、遊技者側の知見からすれば、昔ながらのローカル色が残る厳しいエリアであるという認識だ。休日休業は「諦め」か「策」か新橋地区における休日の輪番休業が意味するものは「諦め」なのか、それとも休日の稼働状況を少しでも上げるために各店舗が談合して講じた「策」なのか。輪番スケジュールの上では『ＵＮＯ』『ＴＯＰＳ』『ビックディッパー』の有力店が、分散して休業を行う予定であるため、おそらくエリア全体の目的意識として講じた策に違いない。今回のレポートは稼働調査をもとにした憶測に過ぎない。後日、こうした経緯に至った内情と実質的な成果について、関係者のインタビューをお伝えする予定である。輪番休業というシステムは、ホール側に何をもたらし、また業界全体にどのような波紋を引き起こすのか。その他エリアにまつわる“輪番事情”も回を重ねて報告したい。土日祝日による輪番休業が告知されている『新橋ＵＮＯ』が立地する西口通り周辺。夜には仕事を終えたサラリーマンでにぎわう掲載内容の無断転載、転用禁止。内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。Copyright（C）2011 Vision Search Inc. All Rights Reserved.